So-net無料ブログ作成
検索選択

土鍋で炊飯に挑む [定年後の苦難]

連れ合いが寝込むという事態になって、はからずも彼女の聖域であったお料理に足を踏み入れることになった。やって見れば簡単で、おかずは何でも出来合いを買ってこられる。やるにしても、「の素」を買ってきてインストラクション通りに材料を入れればよい。連れ合いに言わせればそんなものは料理ではないと言うことだが、一応の味はするし出来立てのおいしさもある。要するに材料と味付けがあればいいのだ。

ところが、これで解決しない問題が一つある。それはご飯だ。スーパーで買ってきたご飯を電子レンジで温めたものはうまくない。いつも連れ合いが炊いてくれていたご飯が、やはりおいしい。これには「の素」もないし、味付けのインストラクションもない。炊き方だけの勝負なのである。

アメリカにいた時、ボスの家に招待されて、「日本人は米が好きだというからボイルしておいたよ。どうだ、うまいか?」などと言われて往生したことがある。ご飯はいくらでも下手に炊けるものなのだ。

ならば、ここはひとつ、僕が上手にご飯を炊いてみようと言うことになった。連れ合いは炊飯器でご飯を炊いている。少量は炊けないらしく、特に最近は連れ合いの食欲がないから、一度炊くと何日も残り、温め直しの味はスーパーのご飯と大差ない。僕の課題は少量のご飯を美味しく炊くことにある。

調べて見ると、少量のご飯を炊く簡便な方法は、それ用の容器に入れて電子レンジを使うやり方らしい。しかし、この方法は評判が良くなく、おいしいという評価は全くない。一人用炊飯器というのもあるが、これも良さそうではない。おいしい炊飯器と言うのは、どれも五合炊きで大きすぎる。中には10万円以上もする高級品があって、それだけ世の中の人はご飯の炊き方にうるさいという事が示されている。

で、この高級炊飯器のどこが違うかというと、①IHによる全面加熱、②温度コントロールと③強い火力なのだが、その謳っていることは、「釜炊きのおいしさ」である。高級炊飯器は釜炊きをシミュレートしてるに過ぎない。ならば釜で炊くのが一番おいしいと言うことになる。

昔、薪を燃やしてご飯を炊いていた頃、羽釜と言われるつばのついた釜に木製の分厚い蓋をしていた。これを「かまど」にはめ込んでつばで支えるしかけだ。炎が釜全体を包み込んで全面加熱になる。「かまど」がないから、これをそのまま使うわけには行かないが、ガスコンロの上に疑似的に「かまど」のような構造を作り、燃焼ガスの通り道を作って、釜の全面加熱ができるようにすれば良いのではないだろうか。

ガスコンロの火力は十分薪に匹敵する強さだ。問題は温度コントロールで、特に少量の場合は変化しやすい。これには容器を陶器にすることで全体の熱容量を上げると言う手がある。数値的には金属のほうが比熱が大きいが、体積当たりに換算するとセラミックスの方がかなり大きい。

探せばあるもので、かまどにあたる「はかま」と釜、蓋がセットになっている「こだわりの羽釜」と言う土鍋を見つけた。吹きこぼれを防ぐために蓋は二重になっていると言う配慮もある。二重蓋は分厚い蓋の役割も果たす。熱容量効果で火力の調整はいらず、吹き止まったら火を消して10分蒸らすだけでよい。二合炊きだから一合も問題ない。加熱は9分だから炊飯器よりもはるかに短時間で炊ける。

値段も安かったからこれを手に入れて、さっそく炊いて見ることにした。しかし、ガスコンロの火が付かない。最近のガスレンジは安全装置が働いて鍋が接触しないと火が付かないのだ。これは、スペーサーを挟んで何とかクリア。当たり前だが、加熱は順調に進んでブクブクと吹いて、火を止めれば蒸らしになる。

初回は、水加減に問題があって、下手くそと言われてしまったが、これは2回目から是正された。僕はなかなか美味しいと思うのだが、連れ合いは「普通」としか評価しない。多分、あんまり僕が上手に炊くものだから悔しいのだろう。

もう少し研究して、連れ合いに美味しいと言わせなければならない。何回か試みれば、きっと美味しいご飯が炊ける。ところがである。まだ何度も使っていないのに、加熱中にピシッという音がして「はかま」が割れてしまった。商品レビューには確かに、耐久性に問題があると書いてはあった。チッ、炊飯研究はしばらく頓挫だ。

定年退職後の苦難の道はまだまだ険しく続くのである。

nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 3

み〜な

楽しく読ませていただきました。
美味しいご飯ができますように!

私の連れ合いは「さとうのご飯」でも
いい、と言ってますが、
この記事を読ませようと思います。
by み〜な (2017-04-17 00:27) 

chiro

努力が報われますように!主人が退院しました。24時間介護です。覚悟を決め、肝が座った私です。ブログ主さんも体を大事にしながら飯炊きにがんばってください。
by chiro (2017-04-17 08:55) 

おら

応援ありがとうございます。土鍋を買いなおして再挑戦しまーす。ふふふ、今度は連れ合いも美味しいと言わざるを得ないでしょう。
by おら (2017-04-19 00:14) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL: