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年金生活入門-----貧困老人恐怖症 [日常日記]

退職して年金生活を始める時には戸惑った。なにしろ老人になるのは初めてだから、不安は誰にもある。貧困老人だとか熟年離婚だとか騒がれると気になるものだ。確かに、最初に年金をもらった時、少なさに驚いた。政府広報で「給料の60%くらい」と言われているのを信じていたら、足元をすくわれる。賞与とか経費とかを引いた可処分所得の60%と言う意味なのだ。つまり、まあ40%がいいところだ。

ああ僕もいよいよ貧困老人の仲間入りかとも思ったが、それも早計だ。収入が40%であっても、必要な支出が40%なら慌てることもない。多くの人にとって、長らく支出の多くを占めてきた「子供の学資」「家のローン」「将来の備え」が無くなったのだからこれは大きい。

三番目の「将来の備え」についてよく理解しておく必要がある。現役の時は、多かれ少なかれ失業のリスクがあった。会社の倒産やリストラに合うかもしれないし、失敗で詰め腹を切らされないとも限らない。収入は絶対確実とは言えず、一方でどんな場合でも家族は養なわなければならない。だから貯金や生命保険といった蓄えは必須だった。しかし、年金は何をやっても増減しないというものだ。年金が少ない場合、どんな努力をしても、もはや増やしようがないということで、絶望的にならざるを得ない。しかし年金が収入として確定されれば絶対的な安定性があり、例え犯罪を犯してさえ変わらないのだから、不安要素に備えた蓄えがいらなくなる。この違いは大きい。

人生は様々で年金は40年の積み重なりだから大きな格差が生じるのが当然のはずだ。しかし、大きな波風なく普通に定年まで働いてきた人の場合、大体基礎年金が5万、厚生年金が15万、これに妻の基礎年金5万が加わって合計25万円の年金ということになる。給料の格差は大きいのだが年金はそんなに変わらない。だれもが若い時の初任給は似たようなものだからだ。給料が安かった人の場合、共稼ぎが多いから、年金は2倍になる。結果的に、多くの人が二人で20万から30万に収まる。これは統計からも明らかだ。

さてこの年金で暮らせるかと言うことだが、証券会社などが、生活費が28万円必要だとかで不安を煽っているが、もちろんこれは投資に引き込むためのウソだ。中身を検討してみればすぐわかる。実は僕は最近まで家計は連れ合いに任せっきりで、どうやりくりしているのか全く知らなかった。一人で出かけるなどと言うことはほとんどなかったから、自分では財布も持っていない。連れ合いが寝込んで、買い物を僕がするようになってやっと家計の実態がわかって来たのだから、あまり偉そうなことは言えないのだが、大体のことはわかる。

家計には固定経費がある。我が家で最大のものは政府に取られる金だ。国民健康保険、後期高齢者、介護保険、税金を合わせると月に45000円と言うことになる。水光熱費は18000円弱、車の点検ガソリン代などが15000円、ボロ家はあるから住居費は5000円、情報通信費が10000円といった所だ。携帯電話は使わないし、テレビも見ないけど新聞は2紙取っている。これに被服・日用品10000円を加えて103000円が固定経費だ。準固定経費として食費があるがこれは月47000円位だから、合計で15万円。ブログを検索して見たのだが、これらは、大体似たようなものだ。いくら豊かであっても、ここまではあまり変わらない。

とりあえず、この固定経費が支出できれば苦労なく生きて行ける。ちょっと工夫すればもう少し圧縮できるだろう。月15万なら国民年金だけででは、ちょっと厳しいが、資産を取り崩したり、切り詰めればなんとかなる。年金が少ない場合には政府に取られる金が減るようにできている。年金というのは、最低限の生活に追い込むが、「生きさせろ!」という暴動は防ぐというように巧妙な設計がなされているように思う。実に嫌な設計だ。

統計的に見れば多くの人が二人で月15万以上の年金を確保しているから、貧困老人の心配はない。月28万必要だなどとだまされてはいけない。平均的な年金との差額2人で10万円余りが裁量の範囲になる。これをどう使うかが年金生活のポイントなのだ。これで趣味や旅行、酒といったものを賄うことになる。退職金などの資産があれば裁量の範囲はさらに増えて、これが意外に大きい。ここをよく理解せずに貧困老人恐怖症に陥っている人があるが、冷静に考えるべきだ。

資産の取り崩しでよくある間違いは、余命の過大評価だ。定年までに5000万円貯めないと貧困老人になるといったウソはこれを基にしている。100歳まで生きるとして40年で割るというのは愚である。80を過ぎれば、健康であってもアクティビティはなくなり、うまいものを食ったり、旅行に行ったりはできない。20年で割るというのが正解だ。しかし、必要経費を資産で補う場合は40年で割らなければならないから、ここが大きな分かれ目ではある。

病気になった場合はこの裁量資金は医療費になる。高額医療費制度があるから医療費が月5万円以上になることはない。寝込んでアクティビティが減った分で十分賄える。80歳以上で裁量資金を想定していない時点でも高額医療費44400円+780(食費)x30日=68800円を固定経費から転用すればいいのだ。よく保険会社が入院すると1日1万円かかると脅すが、これもウソだ。

もちろん、国民年金だけで家賃も払わなければならない人がおり、厳しいのはわかる。しかし、多くの、つつがなく人生を送って来た人が貧困老人になるというのはあまり心配しないで良いことなのだ。事例を見ると、焦って株で稼ごうとしたり、生きがいの懐失からギャンブルに走ったり、子供が自立してくれなかったりという事故的要素が絡んでいることが多い。これは別に年金生活に限らず現役だって起こることだ。

しかしながら、最後はどうするかということはやはり考えなくてはならない。特別養護老人ホームに入れれば、上記の固定経費の転用で済むが、有料老人ホームの場合、全年金をつぎこまなくてはならないかもしれない。ま、その頃には他に使い道はないのだからそれでいいか。問題は有料老人ホームはピンキリで料金格差がはなはだしいことだ。うたい文句だけで、入って見たら、設備が立派なだけで、何のサービスもなかったなどということも多々あるらしい。

人生の週末段階については研究の必要がある。それには、実際に老人ホームに入っている人の話を聞くのが一番だろうと思って検索してみたのだが、老人ホーム入居者のブログというのが一件も見つからなかった。なんと言うことだろう。ま、僕の場合、病気を抱えているから、老人ホームのお世話になるまで持たないことは確実だから、そんな心配をすることもないか。

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chiro

はじめまして、主人69歳が間質性肺炎、リュウマチの症状は出てないのですが医師からはリュウマチ指数のことをいつも言われています。2015年1月から空咳が続き、2016年9月から続発性気胸、入退院を繰り返し3月中旬、急性増悪の疑いで入院中。ステロイドパルスを2回して、様子をみているところです。退院したら酸素療法を自宅でも継続すると思われます。退院はまだまだ先でしょうが・・・。一人で病院から帰宅すると不安でたまらない時におら さんのブログ読むとほっとします。奥様も病気と闘っていらっしゃるんですよね。ブログ拝見するたびに前向きに考えようと勇気づけられます。励まされます。ありがとうございます!

by chiro (2017-03-26 09:24) 

おら

変な言い方になりますが、間質性肺炎の場合、リウマチがあるというのはいいことです。特発性(IPF)の場合は手の打ちようがないのですが、リウマチ性の場合ステロイドが効きます。僕も退院まで半年かかりましたが社会復帰できました。ご主人は僕と同い年ですね。酸素を抱えての生活になると思いますが、しっかり支えてあげてください。。
by おら (2017-03-26 09:50) 

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